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走り始めて5年が過ぎた。 初めてのマラソン大会は4年前の12月、東浦10キロマラソン。48分46秒でした。それ以降、1年に20を超える大会に出場し、これまで70以上の大会に出場。マラソンで全国49都道府県を訪れることを目標に、現在16県。 50歳を過ぎても少しずつ記録は伸びていて、ハーフは3月の豊橋で1時間29分18秒、フルは4月のさがマラソンで3時間14分10秒のベストを更新。 そして、今回、いよいよ100キロウルトラマラソンに挑戦した。 予定では同日に開催されていた四万十ウルトラマラソンがその舞台のはずだった。しかし、申込み多数による抽選、倍率3倍では引きの悪い私はいつものごとく落選(K尻医師は60キロ当選でした)。しょうがないとあきらめていたところ、ネットで能登半島すずウルトラマラソンを知りエントリー。遠方で難コースと不安はありつつも初100キロの舞台を能登に選んだ。 60キロに参加された方の動画 ユーチューブ 感動がよみがえります。スタート前、投光器の下にいる白いウインドブレーカーを着ているのが私です。 |
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しかし、大会が開催される珠洲は遠かった。朝9時前に名古屋を出発、金沢までは特急しらさぎで3時間。12時ごろ到着し、駅近くのイオンのレストランでカレーうどん定食を食べる。その後、1時30分出発のマラソンツアーのチャーターバスに乗り込み会場まで3時間30分。会場に到着したのは予定を少し遅れて16時過ぎでした。 すぐに選手説明会に全員で参加。第1回大会やコースを紹介した感動的なスライドショーが流される。続いて主催者からルール等の説明、実際の距離が101キロあるとのこと…。その後、太鼓の演奏で激励。気分も高揚し演奏も最高だったが、移動も含めてずっと座りっぱなしで正直疲れた。ここでも予定を30分以上オーバー。 受付後は、ふたたびバスに乗り込み宿泊するルートイン輪島まで1時間。宿へ到着したのは19時過ぎていた。宿周辺に買い物できる場所などなく、事前にコンビニで用意していたカップパスタなどで夕食を済ます。10時前にベットに横になるも中々寝付けず、何度も目が覚める。少しタバコ臭かったので禁煙ルームではなかったよう。 1時45分に起床。おにぎりやカップうどん、カステラなど食べるが体は寝ぼけたまま。いつものお通じもなく、3時に再びバスに乗り込み1時間かけて珠洲へ。バスに乗り込んだころにはもう雨が降り出した。 4時に開場到着。ようやく、体も目覚めてきたようだ。荷物を預けてトイレを済ませて雨の中、スタートラインに並んだ。 |
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![]() 金沢駅に到着 |
![]() カレーうどん定食 |
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![]() 金沢からバスで3時間30分 |
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![]() ふたたびバスで 千枚田のライトアップ |
![]() さみしい夕食 |
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![]() 4時に会場に到着 |
![]() もう雨が降り始めています |
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![]() 感動的なスライドショー |
![]() 心はひとつ、道は厳しく、人はやさしく |
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![]() 最高のゴールを |
![]() 感動的な瞬間を |
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5時、参加者でカウントダウンしスタート。 競技場から出るとやはり真っ暗。ランナーは全員反射たすきを着用。暗いと不安な私はヘッドライトを装着。ヘッドライト装着しているのは10人に1人程度でした。 先頭はキロ4分台で飛び出していった。私もキロ5分きるペースで集団についていく。1キロほど行ってすぐ先頭集団の20人程度がコースを間違えたよう。横道からコースに戻ってきた。誘導がわかりにくかったようで、誘導の女性が謝っている。怒っている人もいました。 フラットだと思っていた見附島までの8キロも結構アップダウンはある。それでも最初の5キロは24:18。ヘッドライトが神秘的に路面を照らし、そのせいで快調に足が進む。集団についていたので飛ばしすぎている気はしなかったのですが、今思うと自嘲しなければいけなかったのでしょう。 8キロ過ぎの見附島に到着したのは41分40秒。全体の16位だった。肉眼ではうっすらと島が見えたのでスタッフの方に記念写真を撮っていただいたが真っ暗で島は写っていませんでした。鐘を一つ鳴らして再びスタート。 その後も快調。15キロ過ぎまで走ってきた道を戻り山道へ。20キロを1時間39分16秒。ここから標高220mの八太郎峠へ。それでもこの10キロも55分48秒とまずまず予定通り。一気に下ってその後35キロから始まる舟木谷峠の登り区間も何とかキロ6分ちょっとで登り切った。 |
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![]() 20キロ地点 |
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ラップ 上昇 下降 4:45 6m 9m 5:09 25m 2m 4:45 7m 19m 4:36 1m 13m 4:52 0m 0m 0−5 24:18 4:56 13m 7m 4:47 1m 4m 4:56 3m 3m 5:27 0m 2m 見附島 41:40 16位 4:43 8m 5m 5−10 24:49 10キロ 49:07 5:04 3m 1m 4:52 11m 11m 4:47 5m 13m 4:51 5m 3m 5:04 22m 7m 10−15 24:38 4:39 10m 23m 4:50 8m 3m 5:06 8m 6m 4:57 6m 2m 4:59 2m 0m 15−20 24:31 20キロ 1:39:16 |
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![]() 3時間ぶりの海岸線 |
![]() 千枚田の折り返しへ |
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![]() 名舟エイド |
![]() 折り返し後にカレーいただきました |
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ところが20キロまでの好調と打って変わって35キロ以降はスピードダウン。2度目の長い下りとなる38キロからの舟木谷峠の下りでスピードが抑えられなくなる。すると積み重ねた衝撃で右足付け根の外側が痛み出した。(能登和倉のフルの時も同じところが痛くなった)。次いで右膝、かばった走りをしていたら今度は左膝が抜けるような感じになり力が入らなくなる…。そんなことはお構いなしにそれからも次々と現れる坂。 40キロ通過は3時間33分。こんなころまではまだ「サブ10まで27分貯金だ」などと考えていたのですが…。見事跳ね返されてしまいました。 名舟エイドを過ぎ千枚田の折り返しまで海岸線を上る。観光名所になっている景色に全然気が付かないほど、足の痛みがピークになっていました。千枚田のポイント通過は3時間59分08秒。順位は29位。折り返し後再び戻ってきた名舟エイドでカレーをいただく。 |
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ラップ 上昇 下降 5:04 7m 0m 5:29 8m 5m 5:08 15m 3m 5:29 30m 6m 5:58 44m 4m 20−25 27:08 5:48 26m 4m 5:51 34m 9m 5:50 32m 21m 5:41 19m 6m 6:16 39m 13m 25−30 28:41 30キロ 2:35:04 6:05 31m 38m 八太郎峠 5:05 2m 62m 4:59 2m 54m 5:08 3m 36m 5:17 1m 14m 30−35 26:34 5:46 3m 12m 7:37 60m 7m 7:10 52m 7m 舟木谷峠 5:30 2m 54m 5:34 0m 17m 35−40 31:37 40キロ 3:33:15 6:26 25m 29m 5:31 1m 11m 千枚田 3:59:08 29位 7:19 3m 4m 名舟エイドでカレー 5:50 12m 3m 6:19 26m 17m 40−45 31:25 |
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![]() カルボナーラ?冷えていておいしくなかった |
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そしてここからふたたび舟木谷峠。もう上りはキロ7分から9分近くかかります。舟木谷峠を頂上付近で50キロくらい。50キロは4時間40分09秒。そこから再び平地になったこの後の3キロは何とかキロ6分に戻したものの、58キロエイドで冷えたパスタを食べた後はもう足は止まってしまった。ここからは海岸線。フラットなコースのはずなのに足が動かない。 曽々木エイドではチャーターバスのガイドさんがエイドスタッフでお手伝いされていました。元気でました。 ここで思いもしていなかったトラブル。お昼すぎてから激しくなった雨に体が冷えてしまい、下腹部に違和感。男性にしかわからないでしょうが、子どものころプールに入った時みたいに、下腹部が冷えてくるとこう丸の防衛システムが働き、いつも外のその位置にあるものが体の中に入ってくる。普通なら苦にもならないのだが、走っていると少し痛い。走っていてこんなことになったのは初めてでした。腹痛とは違うのでトイレに駆け込むなどの事態はありませんでしたが、ゴールまでずっとこの状態でした。 幸いにもこの間のウオーターローデイングがうまく行ったようで、トイレは小のみ58キロエイドで1回だけ。しかも常設の公衆トイレで待ちもなしでした。 そんなトラブルもウルトラにはつきものだそうで、もうここからは完走目標に切り替え、エイドで用意された給食は全部いただきしっかり休むことにしました。 |
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ラップ 上昇 下降 5:47 1m 13m 8:42 9m 8m 7:11 11m 4m 7:07 28m 18m 6:42 15m 7m 45−50 35:29 50キロ 4:40:09 8:05 47m 1m 8:12 39m 40m 舟木谷峠 6:07 13m 48m 7:12 7m 41m 5:57 0m 2m 50−55 35:33 6:00 5m 11m 6:06 4m 7m 7:10 5m 2m 7:17 4m 1m 9:47 5m 6m 曽々木でパスタ、トイレ 5:29:36 43位 55−60 36:20 60キロ 5:52:02 |
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![]() 恋人との聖地。トンネル3つを進みます |
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![]() トンネル3つ抜けて塩田村エイドへ |
![]() 73キロ自然休養村エイド |
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![]() マッサージしてもらいました |
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![]() 暖かい味噌汁は2杯 |
![]() さあ後半の難所「ラケット道路」 |
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58キロから73キロまでは海岸線。淡々と進みたいのだが、遠くまで見渡せる先にエイドは見えない。前のランナーもほとんどなく、重くなった足では、この区間女性を含め23人のランナーに抜かれた。そして再び雨、風がひどくなる。 疲れ切った足でようやく73キロ自然休養村エイド。ここは荷物を預かってくれるエイドでマッサージもしてくれる。荷物を受け取りすぐにマッサージブースへ。もも、ふくらはぎをマッサージしていただきました。ほんとはひざにエアーサロンパスかけたかったのですが…。 暖かい味噌汁をいただき、着替えができるスペースへ。ところが、預けていた荷物のひもが固く縛られていて、雨に濡れた手ではうまくほどくことができず、結局、無理やり広げた口からやっととれたタオルで頭と顔を拭いてサンバイザーを交換しただけで出発することになる。 エイドから出てすぐ海風に体が冷やされ揖斐川の時のような低体温に襲われました。走っていても歯がガチガチと震えだしたのです。エイドに戻って着替えるかとも思ったのですが走り続けることに…。それでも走っていれば少しずつ震えは収まってきて何とか持ちこたえることができました。 |
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ラップ 上昇 下降 7:13 3m 3m 7:10 6m 4m 10:05 5m 6m 7:20 0m 2m 7:14 6m 0m 60−65 39:02 7:37 2m 15m 7:37 3m 0m 7:36 1m 0m 8:57 5m 10m 7:16 3m 0m 65−70 39:03 70キロ 7:10:07 7:10 10m 10m 7:07 6m 7m 7:25 4m 3m 20:22 25m 21m 自然休養村エイド 荷物、マッサージ 7:32:59 66位 8:23 13m 16m 70−75 50:27 |
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57キロ過ぎからは難所のラケット道路100m以上上っています。もうキロ9分くらいかかります。そしていつものように苦しい場所にいるカメラマン。もう、笑顔では走れません。 ラケット道路をなんとか上り切った椿峠のエイドでは、エイドスタッフの方が「ファイトイッパツ」とオロナミンCを差し出して出迎えていただきました。ファイト…だとリポビ…のはずなのでは…。でもほんとに生き返りました。その後はキロ5分台も出るほど。何の効果なのかびっくりです。 そして、能登半島の最先端、狼煙台がある禄剛崎へ。 |
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ラップ 上昇 下降 8:08 5m 1m 9:02 50m 8m ラケット道路 9:14 54m 4m 10:26 5m 64m 椿峠 6:11 4m 43m 75−80 43:01 80キロ 8:43:35 5:44 5m 1m 6:41 24m 8m 7:45 12m 8m 7:12 2m 8m 6:29 43m 7m 灯台 9:25:27 73位 80−85 33:51 |
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![]() あたたかい能登丼 |
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そして85キロの禄剛崎灯台へ。前に見えたエイドへ向かうと、急こう配の坂を上って灯台へ進むよう指示される。急すぎてみんなほとんど歩いて進む。そして能登半島最北端の岬に到着。180度のパノラマを見ている余裕はなし。カメラマンの前では痛い足をかばいながら苦笑い…。 慎重に下り坂を歩いて狼煙エイドに戻りあったかい能登丼をいただいた。エイドの中ではこれがいちばんおいしかったです。 後15キロ。でもこの後も幾度も坂は現れ体を痛めつけます。 気持ちは次のエイド、次のエイドと…ただそれだけを胸に足を進めます。ここからのキロ表示もおかしな箇所がありましたがあと1キロで写真撮影。 もうすぐ終わる…。 11時間半かけて再び珠洲健民公園に戻ってきた。 ゴールのトラックに入るとゼッケンと名前をアナウンサーの方が読んでくれました。「愛知から参加の…さん。お帰りなさい…」と。ゴールは赤いカーペットがひかれて感動的な演出がされています。サーチライトに照らされて両手を挙げてゴール。11時間走り切ったごランナーを最高の演出で出迎えていただきました。 ゴール後は手作りの珠洲焼の完走メダルを首にかけていただきました。 1日ずっと雨でしたが、大会を支えてくださったスタッフの方、珠洲の地元の方に心から感謝です。 |
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ラップ 上昇 下降 9:12 8m 47m 狼煙エイド 山菜ミニ能登丼 11:23 48m 5m 8:59 33m 17m 8:10 15m 49m 6:43 8m 35m 85−90 44:27 10:01:53 7:15 11m 10m 6:57 11m 13m 8:36 14m 17m 7:07 21m 4m 7:46 5m 16m 支援学校付近 10:46:04 74位 90−95 37:41 7:43 22m 1m 9:05 7m 21m 7:55 9m 18m 8:26 6m 20m 9:04 15m 25m 7:40 7m 19m 5:00(700m) 95−101.7 55:13 11:34:27 11時間34分27秒 80位 総上昇 1341m 総下降 1371m |
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ゴール後、暖かいおそばとジャガイモをいただき、体育館へ。入り口で少し休んでいたらスタッフの方が預けていた荷物3つを私のところまで運んでくれた。ほんとにありがたい心づかいである。 着替えを済ませ体育館でしばし休憩。かーちゃんへ完走を報告。「よく頑張りました」と。職場の方にも「生きてます」とメール。雨が降っていなければ皆さんのゴールシーンも見たいのだが、そんな元気もなくバスが出発する時間まで体育館で待機。18時40分過ぎに定員になった1台目のバスで金沢に向け出発。再び3時間30分かけて金沢へ。 21時過ぎに金沢に到着、駅のコンビニでビールとおつまみを買い込み、予約していたアパホテルへ。すぐにお風呂で疲れをいやしました。 部屋に戻り一人で祝杯。楽しみにしていたビールは1本飲んだら気持ち悪くなりました。胃もやられているようです。体中あちこち痛くて朝までほとんど眠れませんでした。 6時30分に朝食バイキング。それもあまり食べられず。ほんとはお昼までいて金沢名物で贅沢しようと思っていたのですが、胃が受け付けず何も食べられそうになかったので9時の列車で早々と帰宅しました。 初挑戦のウルトラは、目標には大きく届かずこてんぱんでしたが、またひとつマラソンの新しい魅力を発見することができました。 いつかまた、100キロウルトラでサブ10リベンジします。 【振り返り】 体の変化 10/18 体重57.4kg 体脂肪12.8% 脂肪量7.3kg 筋肉量47.5kg 内臓脂肪レベル6 脚点104点 10/22 体重57.1kg 体脂肪10.6% 脂肪量6.1kg 筋肉量48.3kg 内臓脂肪レベル4 脚点108点 脂肪が減って筋肉量が増えていた。ダメージで筋肉が破壊されたような感覚があるものの脚点も上がっていました。 ・食事等 火曜日から禁酒、木曜日から炭水化物多めの食事とコーヒ抜き。水分はたくさんとっていましたがトイレは1回ですみました。 現地での食事 昼食はレストランでカレーうどん定食だったものの、夜と朝はコンビニのおにぎりとカップパスタやカステラなどあじけないものだった。2時前起床で朝食、3時集合では、体も目覚めず、毎日きちんとある朝のお通じもないまま…。結局走り終わるまで減量化はなし。レース中はエイドでしっかり捕食。ゴール後もそばとジャガイモ2個いただきました。 月曜日の夜、先に寝床についた私に、「部屋中がスポーツ飲料のにおいがする」と文句をいうかーちゃん。レース以外では口にしていないので、摂取したアミノバイタルが体臭や吐息からあふれているのでしょう。とりすぎもいけないみたいです。 ・ダメージ 日曜日は宿泊のホテルで入浴後祝杯もビール2口で気持ち悪くなった。購入したおつまみもほとんど食べられず。その後横になるも全身の痛みと胃の気持ち悪さ、高ぶる交感神経のせいで朝までほとんど眠れなかった。100キロラン後のアフターグッズ(シップ、エアーサロンパス、マッサージジェル、胃薬など)何も用意していなかった。 翌朝はホテルのバイキングを食べたものの1時間後には胃がもたれ、結局金沢でのランチはあきらめ帰宅。帰宅後もヨーグルトを食べただけ。夕食後に胃薬飲んで少し楽になった。 膝の痛みと脇腹の擦過傷、両足爪は内側の3本ずつがいつものごとくはがれかかっています。 筋肉痛は日にちがたつにつれ違う場所に現れてきています。 そしてやはり移動による疲れが一番。バスで3時間30分はきついです。来年出場するとしたら和倉まで電車で行きレンタカーなどで移動するのがいいかな? |
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